去る一月二十二日、国際ホテル松山に於いて、令和二年の新年研修会並びに新年互礼会が行われました。
今回の研修会は、西予市役所野村支所の清家卓先生をお招きし、「西日本豪雨被災体験」の題材で、西日本豪雨被害の悲惨さ、今後の課題、身近に出来る防災活動など様々な内容で講演をしていただきました。
西日本豪雨被害は、想像を絶するものであり映像を見るだけでも悲惨な様子が伝わってきました。自然の恐ろしさは、人間の想像を遥かに超越してきて、避難場所が水に浸かったり、範囲外の区域まで甚大な被害が出るなど凄まじいものであります。そのため、ハザードマップの確認や、避難所運営での事前の打ち合わせ、自分の住んでいる地域に合わせた防災計画を話し合う事など、災害が起きる前にしておかなければならない事の大切さがとてもよく分かりました。また、自助七割共助二割公助一割という比率で、災害が発生した場合は、まずは自分の命を守る事が大切で、その次に周りと協力し助け、助けられ、最終手段で自衛隊や消防の方に救助をして頂くという流れがあることを初めて知りました。大災害が発生した場合、公的な手段で助けてもらうものだと思っていましたが、実際の現場では土砂崩れなどで道路が封鎖され自衛隊や消防なども現場に到達できない事もあり、まずは自分たちで自分たちを守る事が第一ということを知りました。避難所内での行動も、お客さんではなく一人一人が自分にできることを探し、行動することが大切であり、運営されている方だけでなく全員で助け合うことの大切さを痛感しました。講演を聞く前の私自身が災害にあったことを考えると避難所内でお客さんになっていないか不安に感じます。
今回の講演で学んだことを生かして、私自身も防災士という資格を取得いたしました。近い将来に、南海トラフ大地震が高確率で起こると予測されています。そして、予測される被害も非常に大きなものとなっております。災害が起こった際に何をすべきか、神職としてできることは何なのか、深く考えさせられる大変貴重な講演となりました。
研修会の後は、場所を移し互礼会が行われ、石鎚神社名誉宮司十亀様を始め、多くの御来賓、清家先生、先輩方の御臨席を賜り賑々しく執り行われました。
会場は、終始和やかな雰囲気で、柳原会長の御挨拶を始め、先輩方からの豊富な知識を御教示頂きました。また、清家先生からは講演では触れていなかった内容や、防災意識強化の底上げの重要性など、様々な側面から防災への意識をご教示頂き、大変有意義な会でありました。そして、愛媛県神道青年会の歴史や重みを再確認することができたと共に、歴史ある本会を継承し、更に発展できるように尽力していこうと思いました。 終わりに、お忙しい中講演をしてくださった清家先生、互礼会にお越し頂きました御来賓の先生方に深く感謝申し上げ、ご報告とさせて頂きます。
(愛媛県神道青年会 会員 中西 由大)