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9月10日DSC02627

福島県いわき市久之浜町鎮座の諏訪神社に参拝致しました。

高木禰宜さんから震災直後から現在までのお話を頂きました。

震災では、その人間の本質が出る。

良いところ悪いところ全て見た と言ってました。

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20151001230830御宮の前の海岸に平行する道路から海岸方面は大津波で家が失われ、

その際に起きた火災の被害も大きかったそうです。

被災した家の神棚を家主の許可を頂き神社でお預かりしたそうです。

その数は300を超えたとか。

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諏訪神社のすぐ近くに鎮座する稲荷神社は震災時、他の家屋が流される中、奇跡的に残っていたそうです。

次に金刀比羅神社に参拝致しました。

こちらでは幼稚園を経営しているのですが、震災後、放射能の影響で子供を外で遊ばせることが出来ず、室内で遊ばせていました。

ここに限らず被災地では各地でこういった室内で子供が遊べる施設が急増。

やっと外で遊ぶことが出来た時には子供が砂遊びや、ブランコの乗り方等外で遊んでいたら当たり前のことが分からず、改めて外遊びの大切さを発見したそう。

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更に福島県産の食べ物は危ないという風評被害にも悩まされ、給食の生産場所についても神経を使い、今でもそういった親御さんがいるとのこと。

やはり復興には射能汚染という問題が大きく立ちはだかっていると感じました。DSC02743

放射能汚染の為に家を離れないといけなくなった人には東京電力から賠償金が出ているそうです。

所有していた財産によって金額は異なるそうですが、家が一軒建つくらいの金額にはなるとか。

被災され、住み慣れた土地に帰ることも出来なくなったのだから賠償されるのは当然ですが、それによって問題も起きているようです。

東電からの賠償金については津波被害や地震被害ではなく放射能汚染による被害者が対象になる為、同じ被災者でも補償金に格差が生まれ、

賠償金だけで生活できる方もいるようで、視察間、どこのパチンコ店も車が満車状態でした。

また、隣町のいわき市の中心地には家を建てる方が急増し、地価が上がり、震災バブルとも言われる現象が起き、工事車両が通る為、主要道路はいつも渋滞気味だとか。

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今回の復興支援で報道では聞くことの出来ない現実を見て、貴重なお話も聞くことが出来ました。

この中で私たちが伝えないといけないのは、今起きている福島の現状

そして自然災害に対しての予防の呼びかけだと思っています。

 

被災してまず困ったのが、食料。

オール電化の家は電気が使えなかったので、ガスコンロが意外と役立ったそう。

そして電池。電池があれば携帯の充電やラジオ、灯りなど何でも使えます。

店頭からは真っ先に電池が売り切れていったとのこと。DSC00981

また、携帯での電話連絡は繋がらなくなり、メールは半日から一日後に届くような状況だったそうなので、

何かあった時に家族が集まる場所を決めているといいと言っていました。

福島の復興には5年10年ではなく、50年100年スパンで考えていく必要があるので、「子供達が安全して過ごせる故郷」に向けて皆で協力していきましょう!

末筆ながら今回の復興支援活動につきましてご協力頂いた遠藤会長、宮川復興支援部長をはじめ福島県神道青年会の皆様、誠にありがとうございました

 

(愛媛県神道青年会 副会長 柳原永祥)